家を建てる・買う

注文住宅の費用総額はいくら?内訳・諸費用と土地あり/なしの相場

注文住宅の費用総額の目安

※本記事はプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。紹介するサービスの評価は、報酬の有無で変えていません。

公開日: 2026年10月21日
執筆: くらしと住まいラボ編集部

注文住宅を考え始めると、まず気になるのが「全部でいくら必要なのか」です。広告の価格や坪単価を見ても、土地代や税金、手数料まで含めた総額はなかなか見えてきません。

この記事では、国の機関の調査をもとに注文住宅の費用総額の目安と、何にいくらかかるのかを整理しました。住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」では、平均の所要資金は土地がある場合で4,262万円、土地も買う場合で5,313万円です。内訳、諸費用の中身、予算の決め方まで順に説明します。

結論

注文住宅の総額は、建物の工事費だけでなく付帯工事費・諸費用、土地がなければ土地代まで含めて考えます。全国平均の目安は土地ありで約4,300万円、土地なしで約5,300万円ですが、首都圏ではさらに高くなります。平均ではなく、手持ちのお金と無理なく返せる額から予算の上限を決めましょう。

この記事で分かること
  • 注文住宅の費用総額の目安(土地あり・土地なし・地域別)
  • 本体工事費・付帯工事費・諸費用の違いと中身
  • 登記や税金など、諸費用の仕組み
  • 年収や自己資金(手持金)の参考データ
  • 予算の決め方と、費用を抑えるポイント
  • 見積もりで抜けやすい項目のチェック表

注文住宅の費用総額の相場は土地ありで約4,300万円

注文住宅の費用は、すでに土地を持っているか(土地あり)、土地も買うか(土地なし)で大きく変わります。フラット35(住宅金融支援機構と民間の金融機関が提供する長期固定金利の住宅ローン)の利用者調査では、平均は次のとおりです。

地域 土地あり(注文住宅) 土地なし(土地付注文住宅)
全国 4,262万円 5,313万円(建設費3,738万円+土地1,575万円)
首都圏 4,769万円 6,404万円(建設費3,814万円+土地2,590万円)
その他地域 4,013万円 4,751万円(建設費3,734万円+土地1,017万円)

出典: 住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」(2026年7月24日公表。2025年4月〜2026年3月にフラット35を利用した人が対象)。所要資金は建設費と土地取得費の合計で、万円未満は四捨五入しています。地域や条件で大きく変わるため、あくまで目安です。首都圏は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県、その他地域は三大都市圏(首都圏・近畿圏・東海圏)以外です。

土地なしの場合は、首都圏とその他地域で約1,650万円の差があり、その多くは土地代の違いです。建設費だけを見ると、地域による差は土地代ほど大きくありません。

この平均に含まれていないお金に注意

調査の「所要資金」は、予定の建設費と土地取得費を合わせた金額です。登記の費用や税金、ローンの手数料、引っ越し代などの諸費用は、定義に含まれていません。実際の資金計画では、この平均に諸費用を上乗せして考えましょう。

注文住宅の費用の内訳は3つに分けて考える

家を建てるお金は、大きく本体工事費・付帯工事費・諸費用の3つに分けられます。土地を買う場合は、これに土地代と土地の購入にかかる費用が加わります。

分類 何のお金か 主な中身
本体工事費 建物そのものをつくるお金 基礎、柱や屋根などの構造、外壁、内装、キッチン・浴室・トイレなどの標準設備
付帯工事費(別途工事) 建物以外で、住めるようにするための工事のお金 古い家の解体、地盤改良(地盤を強くする工事)、給排水・ガスの引き込み、外構(門・塀・駐車場・庭)、照明・カーテン・エアコンの取り付け
諸費用 工事以外にかかる税金や手数料 契約書の印紙税、登記の費用、ローンの手数料、火災保険料、不動産取得税、地鎮祭や引っ越しの費用

※ どこまでを本体工事費に含めるかは会社によって違います。見積もりでは項目ごとに確認してください。

付帯工事費は「別途工事」と書かれることも多く、本体価格の見積もりに入っていないことがあります。特に地盤改良は、地盤調査をしてみないと必要かどうか、いくらかかるかが分かりません。

坪単価は会社ごとに計算方法が違う

広告などで見る「坪単価」は、建物の価格を床面積(坪)で割った金額です。ただし、どの費用を含めるか、床面積をどう数えるかは会社ごとに決めています。坪単価が安く見えても総額が高くなることがあるため、坪単価だけで比べないようにしましょう。

注文住宅の諸費用には何がある?税金と手数料の仕組み

諸費用は、税金・登記・ローン・保険など細かい項目の集まりです。金額は物件の価格や借入額、選ぶ金融機関で変わるため、ここでは仕組みと国の定めた税率を中心にまとめます。

項目 どんなお金か 仕組み・目安
印紙税 工事の請負契約書・土地の売買契約書・ローンの契約書に貼る印紙 請負・売買の契約書は軽減措置あり(2027年3月31日まで)。1,000万円超5,000万円以下なら1万円。ローンの契約書は同じ金額帯で2万円
登録免許税 建物や土地の持ち主を登記するときの税金 住宅用の軽減税率(要件あり)は、建物の保存登記0.15%、住宅ローンの抵当権設定0.1%。土地の売買による移転登記は1.5%
司法書士への報酬 登記の手続きを頼むときの報酬 事務所ごとに異なる
ローンの手数料・保証料 住宅ローンを借りるときの事務手数料や保証会社への支払い 金融機関ごとに異なる。フラット35は保証料が不要で、融資手数料は取扱金融機関で異なる
火災保険料 建物の火災などに備える保険 フラット35では返済が終わるまで加入が必要(保険料は自己負担)
不動産取得税 土地や建物を取得したときに都道府県に納める税金 税率は土地・住宅とも3%(2027年3月31日まで)。新築住宅や住宅用の土地には軽減制度あり

※ 印紙税・登録免許税は国税庁、不動産取得税は東京都主税局、フラット35の条件は住宅金融支援機構の公式サイトで2026年10月21日に確認。登録免許税の軽減は2027年3月31日まで(土地の移転登記は2029年3月31日まで)で、床面積などの要件があります。

不動産取得税は軽減で大きく下がることがある

不動産取得税は、建築費や購入価格ではなく、固定資産評価基準で決めた「不動産の価格」をもとに計算します。東京都の例では、要件を満たす新築住宅は、価格から1,200万円を差し引いてから3%をかけます。

住宅用の土地も、課税標準を2分の1にする特例と、一定の減額があります。床面積などの要件や申告の方法は都道府県ごとに案内されているので、建てる場所の都道府県税事務所で確認しましょう。

このほか、建物ができた翌年からは毎年の固定資産税もかかります。家具・家電の買い替え、仮住まいや引っ越しの費用も、総額に含めて考えておくと安心です。

土地ありと土地なしで変わる費用の違い

土地なしで注文住宅を建てる場合は、建物の費用に加えて、土地の代金と土地の購入にかかる費用が必要です。土地ありの場合でも、建物以外の工事が増えることがあります。

項目 土地あり 土地なし
土地代 かからない かかる(全国平均1,575万円、首都圏平均2,590万円)
土地の購入にかかる費用 かからない 仲介手数料、売買契約書の印紙税、所有権移転登記、不動産取得税など
解体工事 古い家が建っていればかかる 古家付きの土地を買った場合はかかる
地盤改良・引き込み工事 土地によって必要 土地によって必要
ローン実行前の支払い 着工金・中間金など、工事中の支払いへの備えが必要なことがある 工事中の支払いに加えて、建物完成前に土地代を払う必要がある

土地代は住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」の土地付注文住宅の平均土地取得費。

土地を買うときの代金は、建物が完成する前に払うのが一般的です。住宅ローンのお金が建物の完成後に出る場合は、つなぎ融資(完成までの間の一時的な借入)などが必要になることがあります。支払いの時期と方法は、金融機関や建築会社に早めに相談しましょう。

注文住宅を建てた人の年収と自己資金の目安

「年収いくらなら建てられるか」は、家族構成や借入の条件で変わるため、決まった答えはありません。参考として、フラット35を利用して注文住宅を建てた人の平均は次のとおりです。

項目 土地あり(注文住宅) 土地なし(土地付注文住宅)
世帯年収 719万円 742万円
年収倍率 6.9倍(建設費÷世帯年収) 7.8倍(所要資金÷世帯年収)
手持金(自己資金) 840万円 481万円
1か月あたりの予定返済額 約12.4万円 約15.2万円
総返済負担率 23.0% 26.4%

出典: 住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」(2026年7月24日公表。2025年4月〜2026年3月にフラット35を利用した人が対象)。万円未満は四捨五入しています。地域や条件で大きく変わるため、あくまで目安です。総返済負担率は、月々の予定返済額が世帯の月収に占める割合です。年収倍率は調査の定義どおりで、土地ありは建設費、土地なしは所要資金で計算されています。

土地ありの人は、土地代がかからない分、建物に多くのお金を使い、手持金も多い傾向があります。一方、土地なしの人は平均年齢が約40歳と若く、手持金が少ない分を借入で補っている様子がうかがえます。

首都圏で土地なしの場合は、平均の所要資金が6,404万円、世帯年収は823万円、年収倍率は8.6倍でした。平均はあくまで「フラット35を使った人」の数字です。自分たちの家計に当てはめて考えることが大切です。

注文住宅の予算の決め方(5ステップ)

総額の予算は、「建てたい家」からではなく「払えるお金」から逆算すると無理がありません。次の順番で考えると整理しやすくなります。

1
手持ちのお金を確認する
貯金のうち、家に使える額を決めます。病気や失業に備えるお金、子どもの教育費などは残しておきます。
2
毎月返せる額を決める
いまの家賃や生活費をもとに、無理なく返せる月々の額を決めます。固定資産税や修繕のための積み立ても考えておきます。
3
借りられる額ではなく返せる額で借入額を考える
金融機関のシミュレーションで、月々の返済額から借入額を逆算します。金利が変わるタイプは、金利が上がった場合も確かめます。
4
総額の上限を出す
「使える手持ちのお金+借入額」が総額の上限です。そこから諸費用と、土地なしなら土地代を差し引いた残りが建物にかけられるお金です。
5
予備費を残して会社に伝える
地盤改良や追加の工事に備えて、予備のお金を残した金額を住宅会社に伝えます。

※ 手順は一般的な考え方です。具体的な借入額や返済計画は、金融機関や住宅ローンの相談窓口で確認してください。

注文住宅の費用を抑えるポイントと見積もりの比べ方

費用を抑える方法には、いくつかの一般的な考え方があります。どれも住み心地や性能とのバランスがあるため、家族の優先順位を決めてから選びましょう。

  • 建物の形をシンプルにする: 凹凸の少ない形は、外壁や屋根の面積が少なくなり、費用を抑えやすくなります。
  • 床面積を見直す: 使わない部屋や廊下を減らすと、全体の費用が下がります。
  • 設備のグレードにメリハリをつける: こだわる場所は良いものに、それ以外は標準仕様にします。
  • 後からでもできる工事を分ける: 外構の一部などは、住み始めてから少しずつ整える方法もあります。
  • 複数の会社の見積もりを比べる: 同じ条件で依頼すると、価格の差や含まれる項目の違いが分かります。

見積もりを比べるときは、合計金額だけでなく同じ項目が入っているかをそろえて見ることが大切です。安く見える見積もりは、付帯工事や諸費用が別になっているだけのこともあります。

見積もりで抜けやすい項目のチェック表

地盤調査・地盤改良 調査費は入っているか。改良工事が必要になった場合の金額や扱いはどうか
解体工事 古い家や塀、庭木の撤去が必要な場合、含まれているか
給排水・ガスの引き込み 敷地の外から水道管やガス管を引き込む工事が含まれているか
外構工事 駐車場、門・塀、フェンス、庭の工事がどこまで入っているか
照明・カーテン・エアコン 器具の購入と取り付けが含まれているか
設計費・申請費 設計料や建築確認の申請費用が別になっていないか
諸費用 登記、ローンの手数料、火災保険料、印紙税が資金計画に入っているか
仮住まい・引っ越し 建て替えの場合の仮住まい費用や、2回分の引っ越し代を考えているか

※ 編集部が作成したチェック項目です。見積もりの書き方は会社によって違うため、分からない項目はその場で質問しましょう。

よくある質問

Q. 注文住宅の費用総額には何が含まれますか?
A. 建物の本体工事費、地盤改良や外構などの付帯工事費、登記や税金・ローンの手数料などの諸費用です。土地を買う場合は、土地代と土地の購入にかかる費用も含めて考えます。
Q. 諸費用はいくらくらい見ておけばいいですか?
A. 諸費用は物件の価格や借入額、選ぶ金融機関によって変わるため、公的な決まった目安はありません。住宅会社や金融機関に資金計画を出してもらい、印紙税・登記・ローンの手数料・火災保険料などの項目ごとに金額を確認するのが確実です。
Q. 年収500万円でも注文住宅は建てられますか?
A. 年収だけでは決まりません。手持ちのお金、土地の有無、建てる地域、毎月の返済額によって変わります。まずは無理なく返せる月々の額から借入額を逆算し、その範囲で建てられる家を住宅会社に相談してみましょう。
Q. 坪単価で計算すれば総額が分かりますか?
A. 坪単価だけでは総額は分かりません。坪単価に含まれる費用の範囲や床面積の数え方は会社ごとに違い、付帯工事費や諸費用は別になっていることが多いためです。総額で比べるようにしましょう。

まとめ|注文住宅は費用総額で予算を考えよう

注文住宅の費用は、本体工事費・付帯工事費・諸費用の3つに、土地なしなら土地代が加わります。住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」の平均所要資金は、土地ありで4,262万円、土地なしで5,313万円でした。首都圏の土地なしでは6,404万円と、地域によって大きく変わります。

予算は平均ではなく、手持ちのお金と無理なく返せる額から逆算して決めましょう。見積もりは坪単価や合計金額だけでなく、地盤改良・外構・諸費用まで入っているかをそろえて比べることが大切です。

参考資料

※ 2026年10月21日 時点で確認した内容です。料金や制度は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

住
この記事を書いた人: くらしと住まいラボ編集部

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